掛け出しの弁護士・滝洋子（伊藤蘭）は、植物状態の母を安楽死させた。そうとは知らず悲しむ弟・利夫（安藤一夫）を見て、洋子は罪の意識に悩む。
        その洋子の元に、植物人間になった養父の人工呼吸器を止めて殺した男の弁護の依頼が届いた。被害者は服飾メーカー社長の柏原金蔵（土屋嘉男）。被告はその婿養子、工藤浩二（神田正輝）。告訴したのは、金蔵の娘・雪江（赤座美代子）。金蔵が植物人間になったとき、浩二の妻・花江は末期ガン症状、財産をひとり占めするため、金蔵を殺したというのだ。花江は事件を知りショック死。養父だけでなく妻を死なせたと自分を責める浩二の心情が痛いほどわかる洋子は弁護を承諾する。
        だが、洋子が母を同様に安楽死させたことが、雪江に知れた。それを聞いた新聞記者が記事にしてしまい、利夫は家出。洋子は社会的にもつらい立場に追い込まれる。
        ある日、洋子は金蔵の入院していた病院の看護婦から、何度も金蔵を見舞っていた女がいたことを聞くのだが…。