ジブリ作品の魅力の一つは、物語が繰り広げられるその舞台。ファンタジーで ありながら、まるで実在するかのような町や森など、印象的な風景が登場します。例えば、宮崎作品では「魔女の宅急便」で主人公キキが住み込むコリコの町。「もののけ姫」で登場するシシ神が住む森。
        実は、これらの舞台には、監督がスタッフと一緒に下見に行き、インスピレーションを受けた場所があります。それを私たちは“ジブリの風景”と名付けました。
        「ジブリの風景」シリーズ第４弾となる今回は、公開したばかりの１４年ぶりの新作「かぐや姫の物語」を手掛けた高畑勲監督にスポットをあてます。
        「かぐや姫の物語」でかぐや姫の声を演じた女優・朝倉あきが、高畑作品に登場した風景を訪ねて日本各地を旅します。「火垂るの墓」の神戸、「おもひでぽろぽろ」の山形、「平成狸合戦ぽんぽこ」の多摩丘陵…。
        監督へのインタビューもまじえ、リアリティーにこだわる高畑作品の魅力と秘密に迫ります。